NSB-3NRにはHDDとしてWD Redが搭載されていますが、WDのHDDということでIntelliParkが実装されています。そのままでも良いのですが、私は非常に気になるので、これを無効化してみます。
なお本記事の内容はリスクを伴う可能性があるため、ご自身の判断で実行するよう推奨します。
コンテンツ
おおまかな手順
Linux環境でIntelliParkを無効にするツールとして、idle3-toolsというものがあります。
NSB-3NRシリーズNAS : 中身1 の記事で見たように、NSB-3NRはARMv7 CPUでLinuxが動いています。
したがって、idle3-toolsをこのNAS向けにコンパイルして実行すれば、HDDを取り出すこと無く、IntelliParkを無効化できるでしょう。
以下の手順はUbuntu Linux 16.04で実行しました。
ビルドツールの準備
ビルドするための基本的なツールと、ARM向けのツールをインストールします。
# apt-get install build-essential gcc-arm-linux-gnueabi
ソースコードの入手・展開
ソースコードを入手し、展開します。
https://sourceforge.net/projects/idle3-tools/files/idle3-tools-0.9.1.tgz/download tar xvf ./idle3-tools-0.9.1.tgz
Makefileの修正
そのままではビルドしてもNAS上で実行できないため、Makefileを編集します。
cd idle3-tools-0.9.1 vim Makefile
LDFLAGS=-s
とあるところを、LDFLAGS=-s -static
とします。
ビルドする
ビルドします。
make
idle3ctl
というファイルが、目的の実行ファイルです。
NAS上で実行する
共有フォルダ経由などでNASへ転送し、sshでログインして実行します。
まず現在の状況を確認します。タイマーの値が設定されているはずです。
./idle3ctl -g /dev/sda
次に、タイマーを無効化します。
./idle3ctl -d /dev/sda
これで完了です。